ページ

Powered By Blogger

2010年10月9日

中学1年生指導53(命令文Ⅲ)

Saturday Oct. 9th 2010


確認からスタートしましょう。

「命令文の基本ルールは『主語がない』でした。
なぜなら、命令・指示をする対象は、
今話している目の前の「君」だから省略したのですから。

では今日の命令文ですが、
これまでとはちょっと変わっていますよ。」


命令文というと、みんなが混乱するかも知れないので、
まずは、次の英語表現を日本語で表すとどんな日本語になるか考えてみよう。

例)太郎君はサッカーの試合で得点を入れられずにガックリと気を落としています。そんな太郎君にみんなが次のように声をかけました。

Hey, Taro.  Don’t mind.  Be happy.  OK!

さて、友達はどんなことを言っていると思いますか?
-------------------------------------------------------------------------------------

こんな感じで導入してはどうでしょうか?
まずは、会話(オーラルコミュニケーション)主体ということで、
 ★場面設定を生徒に伝えていますね。
    これで言葉情報を想像する準備が整います。
 ★さらに、既知情報として Don’t mind. を使っています。
    これによって、「気にするなよ。」という意味を
    汲み取ることができるでしょう。

 ◆そこで、生徒は Be happy.の意味を場面に即して考えるでしょう。

  「元気だせよ。」
  「ハッピーで行こうぜ。」などが候補にあがるでしょう。
  どちらも正解です。どちらも良いということはしっかりと伝えましょう。

英語と日本語は決して一対一対応はしないのだということは
普段の指導ではしつこいくらいに学習させておきましょうね。

基本文  Be happy. 

命令文のグループに入る表現です。
相手に命令・指示を出していますが、動作・行動ではないのです。
「ある状況になってね」という意味をこめています。
場面設定からこの文の背景意味も理解できるでしょう。

≪基本形≫  BE動詞+〔様子・状態〕  です。

※ここで形容詞という言葉を用いてもよいですが、以前もお伝えしていますが、
英語文法の“adjective(形容詞)”と日本語文法の「形容詞」は一致しません。
例えば “kind adjectiveですが、「親切な」は形容動詞です。
しかし英語には、形容動詞という品詞分類は存在しません。
ですから、安易に英語の先生が日本語の文法も確認せずに文法用語を多用してはいけないのです。

生徒は英語文法の用語と日本語文法の用語を分類して覚えるということ自体を学習していないので、理解に苦しむのです。
生徒に苦しい環境を与えることは学習指導の本来の目的ではありませんよね。


---------------------------------------------------------------
ノートに基本形を筆記させたら、
後はいくつも例文を作って示しましょう。

Be kind.           (親切にしてね。優しくしてね。)
Be good.           (良い子にしてよ。 良く振舞おうね。)
Be cool.            (格好良く行こうぜ。クールに行こう。)
Be gentle.        (優しく、紳士的にね。)

など、中学生が使って楽しめる表現を基本として提示し、
覚えるように指導しましょう。

キーワードは  Be happy.      です。



毎週水曜日と土曜日更新 次回は10月13日(水)

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

2010年10月6日

中学1年生指導52(命令文Ⅱ)

Wednesday Oct. 6th 2010


命令文の基本ルールは「主語がない」でした。

なぜなら、命令・指示をする対象は、
今話している目の前の「君」だから省略しちゃったんです

前回の例文は「勉強しなさい。」でした。
この例文も彼らの日常に頻繁に聞かれる表現として使用しました。

このように例文一つをとっても
意味があります。
授業で行われることの
すべてには意味があるのです。

では今日のターゲットの例は何にしましょうか。

今日は「~するな」「してはダメ」という表現です。

いわゆる否定の命令文です。
(この言葉は使う必要はないですね)

例)ああしろ、こうしろ。・・・です。
     これもお母さんから、「ああしろ、こうしろ」と言われますよね、
ですからこの例文を使います。

英語ではどう表現しますか。

簡単なものほど難しいのが英語表現です。
答)Do this.  Do that.

日本語と指示の順番が違います。「こうしろ、ああしろ」です。
この方がリズム感が良いからです。

さて、これが既習事項として確認ができたら。

教師:では、「こうするな」とか「そうするな」とか、「す・る・な」という文にするにはどうしたらよいだろう。
・・・という投げかけをします。

生徒が考えられる既習事項(既習の情報)は、
notdon’tの2種類に絞られます。
この2種類のうち、前述の例からdon’tを利用する
という発想が組み立てられれば完璧です。

教師:その通り!!
 「~~するな」とはDon’t で始める文なのだ。
では「どうするな」を英語で言うとどうなるか?

ここでの想定間違えは、Don’t this.です。 
これはDon’t do this.に修正してあげます。
つべこべ説明する必要はありません。
You don’t do this.の形式をイメージしてもらえばよいです。

この先は、例文を出していつものように口頭練習(オーラルトレーニング)です。

練習1:あれしちゃだめだめ、これしちゃだめだめ。
解答1:Don’t do this.  Don’t do that.

練習2:今は勉強しちゃだめよ。
解答2:Don’t study now.

練習3:テレビは見ないで、勉強なさい。
解答3:Don’t watch TV.  Study!

どうです。中学生の生活に密着していますでしょ。

このように意味がある練習問題をつくって基礎を固めると
応用力も育ちやすくなります。

     beで始める命令文は、紙面の関係で次回に回ります。

10月9日(土曜日)はbe動詞で始める命令文です。

毎週水曜日と土曜日更新 次回は10月9日(土)
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
小学校での英語指導法(毎週木曜)
大人も役立つ中学生英語(毎週月曜・木曜)
http://ameblo.jp/e-family-ma/
「夢の実現」どうして英語ができるようになったのか(毎週金曜)
ツイッターでつぶやき中
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/