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2010年5月29日

新中学1年生指導15

前回はbe動詞には足があって疑問文では移動するというお話をしました。


塾や学校の指導で、「主語」と「be動詞」を入れ替えるという指導をしている先生がいます。
このような指導方法はやめましょう。

そのように指導された生徒はやがて次のような文に出会ったときに、大変な間違いをしてしまう恐れがあります。(現実問題として「主語」を意味や構造として瞬時に判断できないケースです)

(問題)This boy is Tom. を疑問文にしなさい。

これで発生する間違い解答は------------
(誤答)This is boy Tom. です。

お分かりになりますか。英語が苦手な中学生の思考構造は次のようになっています。

This boyという2つの単語が1まとまりの意味の塊(1チャンク)であることが理解できない。
基本文 This is Tom. の疑問文では Is と主語とを入れ替えると覚えた(教わった)。
既知事項として、This is ~. という文が頭に入っている。
だからThis isとなっていても読んで音的に違和感を即座に感じられない。

以上の状況で、彼の誤答は無意識で発生したのです。
これはケアレスミスと言って捨て置けません。

be動詞に足があって、文の先頭に行くということは、「英語の世界では、文頭でその文の目的が明確化される」ということの指導を内在しています。
ですから、指導をする際には、必ずそのことも重要なポイントとして、板書をし、ノートに記録させておく必要があります。

そして、語尾に「か」をつけることで疑問文になる日本語と先頭で文を決定する英語との違いを明確に記述させておくことが指導のポイントです。

次回のテーマは be動詞には手もある。何のことかお分かりですね。

6月2日(水曜日)にこのコーナーでお会いしましょう。

※ご意見をお寄せください。


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2010年5月26日

新中学1年生指導14

be動詞は1つだというお話をしました。

たった一つで、状態、存在、状況、様子などを表すキーワードになるのですから、
その勢力は大変に強力で重要な存在ということは、中学生ならば想像がつくでしょう。

簡単に言うと、be動詞はとっても役立つ、「偉い」言葉(動詞)ということになりますね。

これを押さえておくことが今後の中学・高校での文法を理解する基盤になります。



キーワード1: 「be動詞は偉い」

be動詞はとにかく活躍します。

活躍の1:「誰が」=主語によって、変わる。 
「I」(自分、俺、私)の時は   am 
「You(あなたやあなたたち)の時は  are 
それ以外の一人の人・ひとつのもの・動物の時は is であり、
二人、ふたつ以上の人・もの・動物の時は  are  です。

活躍の2:質問の時は文全体をコントロールする。

   これはどういうことでしょう。 
   疑問文(質問の文)では、be動詞はその位置を移動します。なぜかって。
   それはbe動詞は「偉い」ので、
   その文が疑問の文であることを相手にいち早く伝えるミッションを持つからです。
  
  例文) Mr. Brown is from Hong Kong.

  これを
   「ブラウン先生は香港のご出身ですか?」
   という質問文にしたい、という話し手の意思を受けて、is の衣装をまとった
   be動詞は、「どれどれ、私がこの文を質問の文にしてあげよう。
   と言って一役買って出るのです。

   そのために、彼は、歩行用の足を出して、文の先頭に歩いて行きます。
   それだけで文型としては、疑問文の形が完成です。

     Mr. Brown is from Hong Kong.

   is が持ち場を離れて、一番前まで歩いていく。
   最初に来たので、大文字に変更されます。

   Is Mr. Brown   from Hong Kong? となりました。

これでfrom Hong Kong が自然に左に寄って、最後に{?}をつけて完成です。



キーワード2:  be 動詞には足があって、移動をすることが可能である。



次回は be 動詞文の理解へさらに深く進む予定です。5月29日(土曜日)発行

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