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2010年10月2日

中学1年生指導51(命令文)

Saturday Oct. 2nd 2010

今回は命令文です。

原則は簡単です。日本語とも基本的に意味のギャップはありません。

これまでの学習指導で

英語は「主語」+「動詞」の語順が大原則

と言ってきています。ですから、日本語例を出したときからの
説明方法を工夫しましょう。

例)「勉強しなさい。」
     →例文は「印象深いもの」、「一般化しやすいもの」という原則で考えましょう。
     「勉強しなさい」は誰でもが嫌がる言葉ですが、中学生の日常生活には頻繁に
      登場します。それだけ、思い出し機会が多い表現ということです。

ここで、主語について言及します。

教師:この「勉強しなさい」っていうのは
   誰に対して言っているんだと思う?
    ・・・このような発問で、
       相手(you)が目の前に存在している
       ことを認識させます。
       この共通認識をとってから先に進んでください。

教師:では、英語で「勉強しなさい」はどのように言うか。
   考えてみようかな。
     ・・・問いかけで、解答が導きさせれば、
       それを承認して口頭練習をしてから、
       いくつか練習をします。

(練習)
     勉強しなさい。
     遊びなさい。
     走りなさい。
     歌いなさい。

この解答をもとに文を膨らませます。

(練習続)
     英語の勉強をしなさい。(英語を勉強しなさい)
     外で(outside)遊びなさい。
     速く(fast)走りなさい。
     上手に(well)歌いなさい。

この後、TPR法を利用してクラスを動きと活気を産みます。
TPRとはTotal Physical Responseのことです。
英語の命令をそのまま行動することで英語表現を定着させる指導法の一つです。 

先生が簡単な命令文を言って生徒がそれに従う練習です。
慣れたら、生徒の代表者が全員に指示するということも可能です。

ゲーム性の高いものとしてはSimon Saysというゲームがあります。
これは欧米で行われているゲームで英語学習者用のゲームというではありません。

一人の人が必ずSimon Saysというフレーズで命令の文を始めるのです。
みんなはそれに従って、間違えると罰ゲームという遊びです。
命令はサイモンさんが出すので、言っている自分せいではないところに遊び心があります。

例)
Simon Says Touch your toe.
(つま先に触れってサイモンさんが言っているよ。)
Simon Says Bend your knees.
(膝を曲げろってさ。)
Simon Says Touch your nose with your index finger.
(人差し指で鼻に触れ。)
などなど工夫をすれば、長い英文も作れます。

さて、表現が定着して、発話もできるようになったら、ノートに練習問題を5問程度実施して、書くときの注意点に言及しておきましょう。

例)
     勉強しなさい。

注意点はたとえ単語が一つだけでも、英文なので、
1.大文字でスタートする。
2.ピリオドをつける。
     の2点を守るようにします。
  ・・・正しく書くことができなければ、定期テストで失敗しますよ。

次回はbe動詞パターンの命令文とDon’tを使う否定の命令文です。


毎週水曜日と土曜日更新 次回は10月6日(水)
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小学校での英語指導法(毎週木曜)
大人も役立つ中学生英語(毎週月曜・木曜)
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2010年9月29日

中学1年生指導50(数の概念5)

Wednesday Sept. 29th 2010

今回は「もの」の数え方の指導です。
中学1年生で複数形が登場する際には、
「形が変わらずに手にとって数えられるものは、
a をつけたり、語尾にsをつけたりして、
数を示するところが、英語と日本語の違いですよ。」
と、日本語との違いをクラスでは明確にしてあげましょう。

生徒達に示す例は多い方がよく、
多ければ多いほど、
生徒達の頭の中でカテゴリーにわけることや
検討することが可能になります。

生徒達の学力が高い場合には、
すぐに練習問題に入ることができますが、
そうではない場合には具体的な「もの」示しながら指導をするのが、
理解され易いでしょう。

彼らが物などを対比しながら覚えてもらうことが、
抽象的な用語でまとめてしまうよりも指導では大切なことです。

検定済教科書に登場する単語の語彙数が限られているために、
十分な例が出せないと教師が枠を限定してしまってはいけません。

単語数が限定されていると一般化(generalize)できるまで
例を挙げることが困難です。
教科書の縛りから逃れて良いので、
日常に流通している語彙を極力多く提示して、
練習できるように環境作りをしましょう。

英語は中学生で初めて学びます。
語学は抽象ではなく
具象例から入る方が
素早く理解できるということを
覚えておいて下さい。

さて、絶対複数名詞のように
常に複数形で用いられるものを数えるときの指導でも、
例を出し示すときには分かりやすくしましょう。

pants(ズボン)
scissors(はさみ)
compasses(コンパス)などを数えるときには
a pair ofを用います。
2つでワンセット(one pair)になっているということを伝えると
生徒にはわかり易くなります。

a sheet of paper 紙を一枚、二枚と数えるとき。
日本語と同じイメージです。

「物質名詞云々だから・・・」
というような言葉は使わない方が
中学生にとっては理解しやすいでしょう。

a loaf of bread,  a cake of soapなどは
参考書や問題集によく登場します。
しかし、現実の問題として、パンをloafで購入する人はめったにいません。
スーパーではスライスされています。
だから、a slice of breadを比較物として提示して、
「切っていない場合は何と言うでしょう?」
という発問を投げかけるのが良いでしょう。

石鹸は家庭ではプッシュ式の液体石鹸が主流です。
ですからa cake of の例はa cake of gold(金の延べ棒)を挙げる方がより、
しっくりくるかも知れません。

生徒のというより、私たちの現実の日常を考えながら例を出すことが、
教師の役割でしょう。

★私は以前、アメリカ人の同僚に
Would you give me a piece of cigarette?
と「タバコ一本ください?」のつもりで尋ねたら、
「タバコのクズ」を差し出されたことがあります。
常に現実に即して指導をしないと、変な応用力が
誤解を招くことがあります。



毎週水曜日と土曜日更新 次回は10月2日(土曜)

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