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2010年5月15日

新中学1年生指導11

新中学1年生が英語を難しいと感じる時期の№1は夏休みの終了後というデータがあります。次に英語嫌いが発生する時期は中学2年生になった直後と言われています。そして、見逃すことができないのが、4月に英語の授業を受け始めた瞬間から英語を学ぶことへの期待から失望と落胆に陥る生徒が少なからずいるという事実です。


その原因は、英語の音も意味もわからない状態で英語で話すことを強制されることにあるようです。それは、英語と日本語が大いに異なる言語であるために、生徒自身がどのように対応してよいかというある種のパニック状態に追い込まれることも要因の一つと思います。

彼ら(彼女ら)の大半は、しっかりとわかりやすい授業を受けた場合に、「英語は難しくない。」「英語は楽しい。」という意識を持って再挑戦してくれたケースを私は幾度も体験います。是非、良い授業を工夫してください。

そのヒントとなる解決策としてこれまでのこのコーナーで以下の流れを紹介してきました。

①:英語を学習する目的を12歳、13歳の視点や興味から明確にすること。
②:英語と日本語とは大きく異なる言語であることを情報として知ること。
③:英語の音と日本語の音の違いを体験的に知ること。
④:英語の音とつづりにはルールがあることを知ること。
⑤:英文の構造と日本文の構造の違いを知り、英語は語順が「命」だということを知ること。
をしっかりと理解できるように指導をすることです。
⑥:英語学習自体の入り口は英語での自己紹介を対話素材として会話練習をすること。
⑦:同様に自己紹介をプレゼンテーションの素材として実施すること。

さらに、英語は学習の初期段階では技術学習であって、とにかく耳や口を最大限に機能させるように基本トレーニングが必要不可欠であることを伝え、授業も耳や口を機能させるレッスンプラン(授業プラン)を作ることです。

同時に指導する技術は幾度も生徒たちが「体得」しそれが「自動化」されるまで、幾度も練習機会を繰り返し登場させるプラン(スパイラルカリキュラム)を立てることを基本にします。

小学校英語指導に関しては、メールマガジン「小学校英語『指導の達人への道』」 浅井正美
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次回は5月19日(水曜日)の発行です。

いよいよ究極の2つの文型の指導 その1:be動詞編です。

2010年5月12日

新中学1年生指導10

「中学1年生にコミュニケーション指導はどのような基準で実施するか。」この命題に前回は、外国語学習への積極的な態度・興味がコミュニケーション活動を行う際には最も基盤となる要素で、積極的な感心がなければ、コミュニケーションの道具としてその言語を使う意欲は生まれない、とお伝えしました。そして、そのひとつに教師が展開する授業の面白さだということをお伝えしました。


授業を面白くするキーポイントとして「英語と日本語との明確な相違」を初期段階で指導することでした。相違点の第一は「音声」、第2の相違点が「文の構造」でした。文の構造を指導する前段階として「英語では語順が意味を伝える重要な要素」という知識を具体例を使って紹介することでした。

この意味で、英語教師は日本語の正しい知識も必要になります。国語との連携は重要です。

さて、そこまで理解が及ぶと教科書の内容へ入っていくのでしょうか?

ここが課題です。その理由は現在使用されている検定済英語教科書は会話表現を主体として編集されているので、英語の基本的な異なる2つの文が直ぐには登場しないからです。

そこで、Communication を前提として崩さず、語順という文法をしっかりと学ぶという目的を達成するために、クラスで役立つ方法は、5行自己紹介を全員が達成するという目標を掲げることです。

この目標を達成すると、1対1のInterpersonal Communication と1対多数のGroup Communicationの両方が達成でき、同時にプレゼンテーションスキルのトレーニングにもなる活動です。そして当初目標である、最初に学ぶべき、2種類の英文を体得できる、一石三鳥にも四鳥にもなる活動です。 当然、口頭によるOral Communicationスキルのトレーニングです。

自己紹介に使う、5行とは5つの英文で構成される自己紹介です。それは、

Hello.
My name is Masami.
I am from Sapporo.
I like English.
Nice to meet you.

これだけでよいです。若干不自然な部分は否めませんが、「僕の名前は正美。生まれは札幌。英語は好きです。よろしく。」という感覚です。これだけで、英語の文の構造がしっかりと学べる2種類の文型を学ぶことになります。

この先の方法は次回5月15日をお楽しみに。

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