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2010年3月26日

小学校6年生向け中学準備講座(最終回)

前回、基本文を I am Masami. に設定してここを軸に進めよう、と言った理由は3つ。

一つは英語は語順が生命であることを伝えるためです。「私は正美です。」という意味を伝えるときに、この語順を入れ替えることは不可能です。それを生徒にしっかりと伝えることにこの文を用います。(語順に関して、日本語との違いを目立たせるには一般動詞構文を用いる方がベターですが)

二つ目の理由は、英語では第一人称(このような用語は小学生には使いません)「I」 という単語のみで表せることです。日本語との言語間距離の遠さを伝えることができる例です。
日本語では「わたし」「ぼく」「わたくし」「おれ」「自分」などの第一人称の代名詞が数多く存在します。
ときに、先生は自分のことを「先生はね」などのように「先生」ということばを第一人称として用います。同様に「お母さん」「お父さん」も一人称として使います。
それが英語ではすべて「I」に集約されることを伝え「I」という単語の重要性と、自分のことを言うときには、必ずこの「I」 を使う(省略することをしない)という英語の約束事を伝えることができます。
「I」が非常に強いポジションにあることも、英語では第一人称が強いので常に大文字ということも同時に伝えても良いでしょう。

3点目は、be動詞の重要性です。
先生がbe動詞はいくつありますか? 何種類ありますか?と尋ねることをよく耳にします。
すると生徒は is, am, are, was, were, been, being, be と学年が上がるにつれて数が増えて、「8つ」と答えます。 

でもこれは変ですね。 例えば、speak という動詞は何種類ありますか?という質問をする先生を私は知りません。 上記の例に当てはめると、speaks, speak(現在形), spoke, spoken, speaking, speak(原型) という答えをすることと同じではありませんか?

そうです。be動詞はbe(原型)のみでそれ以外は変化した形ですね。英語という小宇宙にbeは一つのみ存在し、「存在」「状態」を表す述語動詞として君臨しているのです。このbe動詞も非常に影響力が強い動詞であることを伝えましょう。

この英文で、これらのことをしっかりと初期段階で指導をすると英文の決まり(狭義の意味での文法学習)で困る生徒は激減するはずです。

この続きは次回(中学英語の基礎)へ